タイパが求められる時代

辞書を発刊している三省堂が、「今年の新語2022」を発表しました。

 

新語大賞は「タイパ」。

 

タイパ、知ってますか?

 

タイパとは、タイムパフォーマンス=時間対効果のこと

タイパとは、タイムパフォーマンスの略で、かけた時間に対してどのくらいの効果・効用が得られたか、という意味です。

 

コストに対してどのくらいの効果が得られるか?というコストパフォーマンス=コスパに習って生まれた新語と言えるでしょう。

 

 

短い時間で効率的に楽しい体験ができたなら「タイパの良い遊び」。

 

ほどほどに面白くても、隙間時間が多いような遊びは「タイパの悪い遊び」。

 

といったような使い方になります。

 

 

本来は時間対効果という意味であれば、どのような対象に使われても良いと思いますが、2022年末時点では「YouTubeを2倍速で見る」「テレビの不要な部分を飛ばす」「2時間の映画ではなく、10分の要約動画を見る」というような「動画視聴での効率の良さ」といった文脈で使われることが多いように見えます。

 

弊害もあるが止まらない

様々なエンターテインメントが押し寄せる現代では、タイパ良くエンターテインメントを消費しなければ周囲の話題に乗り遅れてしまいます。

 

タイパの良い遊びが求められ、動画はタイパ良く消費されていきます。

 

「鬼滅の刃を見たことが無い」よりは、「鬼滅の刃のあらすじ動画でオチは知っている」方が生きやすいのですね。

 

このようなタイパ重視のライフスタイルでは、情緒や教養といったものが育ちにくいのではないか?といった弊害はきっとあるのでしょう。

 

しかし、この「効率の良さ」を味わってしまった現代人に、この流れは止められないでしょう。

 

これからは、動画視聴に限らず、どのような対象であっても「タイパの良さ」が求められる時代です。