今回は書籍『「家族の幸せ」の経済学』を取り上げてみましょう。
こちらの本は、私のバイブルとしている「学力の経済学」と同様、大量のエビデンス(統計データ)を元に、様々な「家族として幸せになるために効果的なものは何か」について検証を行っております。
具体的には以下のようなものです。
結婚の経済学
例:男女におけるモテ要素とは何か?
例:子どもを持つことはメリットなのか?
赤ちゃんの経済学
例:出生体重が子どもの人生にどのような影響を与えるか?
例:帝王切開に健康の影響はあるか?
例:母乳育児はメリットばかりなのか?
育休の経済学
例:育休で子どもの発達はどのような影響があるか?
保育園の経済学
例:幼児教育の効果とは?
例:家庭環境と子どもの発達
離婚の経済学
例:離婚は子どもにどのような影響を与えるか?
読了してみると、意外にも「新たな発見」、というのは多くなく、昨今の世論・常識感的なものをデータと合わせて紹介している、といった印象でした。
では、本書は意味がないかといえば、そんなことはなく、「そんなの当たり前でしょ」と思うことでも、それが「データで裏付けがされている」ということを知るのは重要なことです。
そして、「これが現代の(特に子育て世代)のマジョリティー的感覚である」というのを知っておく・確認しておくことも大事です。
逆に言えば、本書を読んで違和感が多いと感じたら、現代の子育て世代の感覚とはかなりズレている、と思った方がいいですね(良い悪いは別です)。
ですから、本書は現代の家族感・子育て感のアップデートに必須といえるでしょう。