仕事がしんどい

「仕事がしんどい」と思ったことはありますか?

全くない、といった方は稀でしょう。

従業員同士の人間関係、顧客との関係性、厳しいノルマ、異動などによる環境の大幅な変化、パワハラ・セクハラ等、その要因は様々だと思います。

今回は、「仕事がしんどい」を無くすための書籍。その名もズバリ

「会社がしんどい」をなくす本/奥田弘美(精神科医・産業医)

を紹介しながら、仕事のしんどさの原因と対策を考えてみましょう。

仕事がしんどい理由と対策

本書では、仕事がしんどい理由を主に6つに分類しています。

それが

  1. 同調圧力
  2. 過緊張
  3. 変化ストレス
  4. 成果ストレス
  5. 人間関係ストレス
  6. リモートワーク

です。

ここでは、過緊張と変化ストレスについてとりあげてみましょう。

過緊張とは

過緊張とはこの20年でどんどん増えている症例で、自律神経の交感神経が過剰に緊張した状態が長く続いてしますことです。

例で言えば、「家に帰っても頭の中で仕事や職場のことをずっと考えてしまって落ち着かない」とか、「明日すべきことが山積みで夢の中でも仕事のことを考えている」といった状態ですね。

「気が休まらない」「リラックスしにくい」「焦りや不安を感じる」といった感覚になり、不眠に繋がったりもします。

これは抑うつの一歩手前の状態と言えます。

このような症例が増える要因として考えられるのは、ITの発達です。

ITの発達により、作業効率が極度に高められ、また管理されやすくなりました。

成果がすぐに数値化され比較されたり、業務端末に24時間365日連絡が入り続けるという話も耳にします。

また、仕事だけでなく、SNSの発達により、友人の華やかな情報が目に入りやすくなり、焦ったり妬ましい気持ちになったりすることで、緊張感やネガティブな交感神経が刺激されやすくなりました。

過緊張の対策

著者の考える過緊張の対策は以下の5つです。

  1. 睡眠を優先する日を作る
  2. 帰宅したらスマートフォンから離れる
  3. 家事はなるべくサボる
  4. 緊張感を感じる習い事はキャンセルする
  5. 休日は、人に会わない、遠出しない

1・2は私も強く共感します。

特に、電子機器から意識的に距離をとる=デジタルデトックスは、現代人の心と身体の負担を考えれば特に意識する必要があるでしょう。

なお、4・5については、個人的には、習い事・人との交流・遠出は気分転換になるので、むしろ行った方が良いと考えるタイプです。

このあたりは、個人差があると思いますので、自分の性格を考えて対応しましょう。

 

変化ストレスとは

変化ストレスは、文字通り「変化」することによるストレスです。

分かりやすいのは、ネガティブな変化ですね。

転職や人事異動などの仕事面、家族の病気や夫婦の別居などプライベート面などの変化は精神的なストレスはやはり大きいですね。

そして、気を付けたいのが、ポジティブな変化もストレスである、ということです。

昇進、結婚、新居への引っ越し、家族が増えるなど、一見、嬉しいこと・おめでたいことに思えても、やはり大きな変化はストレスに繋がっているということです。

変化ストレスへの対策

変化ストレスへの対策はただ1つ。

「変化に変化を重ねない」ということですね。

ありがちなのが、4月に「転職、引っ越し、子どもの入学」が重なる、といったようなことです。

大きな変化はできるだけズラして行った方が、ストレスは少なくなります。

調整できるものはできるだけ一度に行わないようにしましょう。

 

心と身体を整える

本書の第3章では、個別の事象ではなく、根本的な心と身体の整え方も書かれていました。

その4つが

  1. 睡眠
  2. 運動
  3. こころ
  4. 食事

です。

これを見て、私は驚きました。

この4つは、私が5年前より教職員に伝え続けている「『睡眠・運動・瞑想・野菜』が心と身体の健康に重要!」の4つと酷似していたからです。

産業医の間では常識だったのか、時代が私に追いついたのか(笑)分かりませんが、心と身体の健康のキモは、やはりこのあたりにありそうですね。

もちろん、私も日々実践しております。

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まとめ

私自身も「仕事がしんどい」と思ったことは、過去もありますし、現在もあります。

しかし、それでも、「どのように、そのしんどさをどうやって解消するか?」というノウハウは積み上がり、実践するにしたがって、しんどさは減少しています。

本書では、ここで紹介した他にも、原因の詳細や、様々な対策が紹介されています。「仕事がしんどい」と思っている人はぜひ手に取ってみてください。

本稿や、紹介した本書が、あなたのしんどさの解消に役立てば幸いです。