子どもの性教育を考えたことはありますか?
- 「男の子にはどうしておちんちんがあるの?」等の身体に関する質問にどう答えようか
- 娘と一緒にお風呂に入るのは何歳までだろう?
- 子どもが性被害を正しく認識し、性被害に合わないようにするにはどう伝えれば良いだろうか
- 自慰や性交渉について、何歳になったら、どう伝えようか
といったことについては、パートナー同士であっても、なかなか口に出すのはためらわれるところがありますね。
「そういうのは学校に任せている」という家庭も少なくないかもしれませんが、正しく教えてくれるところもあれば、残念ながらそうでない学校もありますね。
そこで、一冊の本を題材に、自分自身が学び、パートナーとも考えを共有し、良い形で子どもへ伝える機会をもちましょう。
今回ご紹介するのは、「おうち性教育はじめます」です。
性教育は何歳から?
本書では、「性教育は3歳からスタートする」と考えています。
確かに3歳にもなれば「おしり!おしり!」「ちんちん!」とふざけて大きな声で騒ぎますよね。
つまり、なんらかの特別な場所であることを認識している訳です。
この時に、一緒になってふざけてしまったり、慌ててしまってはいけません。
まずは落ち着いて、シレっとしておきましょう。
ある程度落ち着いたら、「『おしり』『おちんちん』というのは、命に関わる場所だから、ふざけて言うものではないんだよ。」と伝えましょう。
そして、頃合いをみて、「「口」「胸」「性器」「おしり」というのは、「プライベートパーツ」であり、大切に扱い、勝手に触ったり見ようとする人には「嫌だ!」と言って逃げる」ように伝えることが性教育のスタートだと言われています。
この、「口」「胸」「性器」「おしり」というのは、「プライベートパーツ」であり、 親子間であっても、ふざけて触るのはご法度。
「ふざけて触っても良い」「愛情表現だから断ってはいけないこと」とインプットしてしまう可能性があります。
思春期になったら?
思春期になれば、男性であれば精通、女性であれば月経が始まります。
すると、時にはそれらで下着を汚してしまうことがありますよね。
この時に、「その汚いパンツ、一緒の洗濯機には入れないでね」など「汚い」価値観を伝えてはいけません。
「汚い」「汚れた」といった言葉や価値観は、思春期の子どもに大きな精神的負担になります。
反対に「きれい」「素晴らしい」というのも、偏った価値観を伝えてしまいます。
このような時は「パンツに精液がついてるなら、手洗いしてから洗濯機に入れてね」と、事実と対処法を淡々と伝えるのがベストと本書では述べられています。
性教育のたくさんの事例
他にも
- 男女の性器の洗い方
- 防犯のために伝えること
- 精通や生理について、親の理解と伝え方
- 性交について、親の捉え方と伝え方
- 出産について、親の捉え方と伝え方
- 自慰について、親の捉え方と伝え方
- LGBTについて
などが、マンガ形式で分かりやすく書かれています。
「性教育なんて思春期になってからでも良いんじゃないか?」と思いがちですが、本書を読んで「思春期を迎える前から、そのようなことを話し合える関係を築けているか?」が重要で、その為に必要な知識や伝え方を学べました。
教職員・保護者、どちらにもおすすめの一冊です。
「おうち性教育はじめます ~一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方~」